母が「出産してからしばらく 育児で忙しい日々、たまにはコンサートにでもいってらっしゃい。」と
ソプラノ歌手の
森 麻季さんのリサイタルのチケットを手配してくれ、一番下の妹と出かけて来ました。
いつも華やかで美しい 森 麻季さんですが、この日は、黒いドレスで長い髪も いつもなら、
巻き巻きしているのにとても控えめな髪型で、どうしたのだろう?と思ったら
この日は、9.11の追悼の意味を込めたコンサートでした。
バタバタと日常のことに追われ、今日が11日だったことをすっかり忘れていました。
10年前の9月11日、あのテロに私の小学校の先生のお兄様が巻きこまれました。
先日、BSでテロに巻き込まれた日本人の遺族の方々の番組をやっていましたが
その中で、もうこんなことは繰り返されてはいけないと、息子さんを亡くされたお父さんが
強く訴えていました。
そのお父さんは、息子さんの保険や貯金を使い、アフガニスタンに子供たちのために
学校を建てようとしています。
人を恨み続けるような大人になってほいしくないと子供達がそんな気持ちを持ち続けないように
願うと話していました。
森 麻季さんもコンサートの中で「たとえ戦争がなくても他を思う余裕がなく、貧困や差別があり、
飢えに苦しみながら、ただ命をつなぐ暮らしを強いられるようでは、平和とはいえない」と
話されていました。
コンサートは、モーツァルトのレクイエムから始まり、それはそれは素晴らしいものでした。
森 麻季さんは、家族でファンなので、たびたび、コンサートには出かけていますが
いつも変わらない歌声に聞き惚れてしまいます。
声楽の方は、波がある方もいるので、必ずベストの状態で聞けないことが多々ありますが
子育てもしながら、外見も声も美しいまま維持し続けていて、すごいと思います。
1部の最後の曲は、ヴェルディのレクイエム。
「この壮大な曲を3月11日に起きた大震災を思い、歌います。」と語り
曲の世界にぐ~っと惹きこまれている最中、
曲の途中、ちょうど、ピアノの伴奏と歌が途切れる曲の合間にド~ンと一瞬、縦に大きく揺れて
地震が起きました。 とってもビックリしました。
あまりにもタイミングが良すぎて、演出かと思ってしまいそうでした。
大震災から半年が過ぎて、何となく人ごとになっていたな~とあらためて気付かされました。
母と妹と私の夫達で、子供達を見ていてくれたおかげで、素晴らしいコンサートに
出かけることができました。
この写真は、お留守番中に母が「良い子にしているよ。」と撮って写メしてくれた子供たちです。
一緒に写っているお人形はイギリスの子供番組『テレタビーズ』
真ん中の妹の長男、次男とこのビデオが大好きで、そんな甥っ子たちのために
私が何年も前にヴィレッジバンガードで買ってきたものです。
今では、一番下の妹の長男、長女が、可愛がっていて
うちの甥っ子、姪っ子はみんな、『テレタビーズ』が 大好き。
この4人達にはそれぞれ意味があり、赤のポーが白人、黄色のラーラがアジア人、
緑のジプシーが黒人、紫のティンキー・ウィンキーは、ゲイで、
人種差別のない平和な世界をと言う願いが込められています。
子供達には、人を思いやれる平和な世界を作っていく人になっていって欲しいと強く思います。
森 麻季さん の リサイタルのプログラム=============
モーツァルト:レクイエムより「涙の日」
Mozart: Requiem "Lacrimosa"
ヴェルディ:レクイエムより「涙の日」
Verdi: Requiem "Lacrimosa"
フォーレ:レクイエムより「ピエ・イエス」
Faure: Requiem "Pie Jesu"
フォーレ:レクイエムより「天国に」
Faure: Requiem "In Paradisum"
ヴェルディ:レクイエムより「その日こそ怒りの日、災いの日、大いなる悲嘆の日
~主よ、永遠の休息を彼らに与えたまえ~
天地が震い動くその日、主よ、かの恐ろしい日に我を永遠の死から解放したまえ」
Verdi: Requiem "Libera me"
リヒャルト・シュトラウス:万霊節
R.Strauss: Allerseelen
リヒャルト・シュトラウス:解き放たれて
R.Strauss: Befreit
リヒャルト・シュトラウス:明日は!
R.Strauss: Morgen!
リヒャルト・シュトラウス:夜
R.Strauss: Die Nacht
リスト:ローレライ
Liszt: Die Lorelei
リスト:夢に来ませ
Liszt: Oh!quand je dors
リスト:愛しうる限り
Liszt: O lieb
アンコールは4曲もありました。
久石 譲 NHK「坂の上の雲」メインテーマ
Stand Alone
グノー 歌劇『ファウスト』より
宝石の歌
フェンデル
マスカーニ
アヴェ・マリア